日本ロレアル リサーチ&イノベーションセンター

ロレアルが日本に研究開発の拠点を置いたのは1983年のことでした。東京・麻布台の小さな研究室から始まったのですが、活動の持続的な拡大に伴い、現在の研究開発の中心は神奈川県川崎市のかながわサイエンスパーク(KSP)に移っています。2004年にはシュウ ウエムラの研究所と茨城・つくば市にあった基礎研究所を統合して、フランス以外では初めてまた唯一の基礎・応用・開発・評価という研究段階のすべてを備えた研究拠点となりました。この間に、日本のリサーチ&イノベーションセンターは日本やアジアの市場に向けた製品を開発するばかりでなく、日本人の皮膚や毛髪を研究し、日本の新規な素材やイノベーションを取り入れることで、独自に開発した技術を世界に発信できるまでに成長してきました。また、シュウ ウエムラ インターナショナルの製品開発も日本で行われています。

【研究所の組織と役割】

先端研究所

  • 皮膚や毛髪の生物学的・生理学的研究、新しい化合物の研究を担当しています。
  • 日本やアジア各国の新しい原料や革新的な技術を、ロレアルのリサーチ&イノベーションに、紹介・導入する役割もあります。

 

応用研究所

  • スキンケア、メイクアップ、ヘアの3部門があります。
  • 新しい原料や技術を様々な機器を用いて評価し、それらの物理化学的性質に応じて、効果を最大限に発揮できるよう、最適な形で化粧品処方に組み込む役割です。

 

ヘア開発研究所

  • ロレアルの技術と日本発の技術を駆使し、各国の消費者の毛髪の性質と嗜好、要望、期待に合わせたヘア製品を開発しています。
  • シャンプー、リンス、ヘアカラー、パーマ、スカルプケアなどの処方開発を行っています。
  • アンモニア臭をほとんど抑えた鮮やかに発色するヘアカラーなど、日本ばかりでなくアジア市場に向けた製品開発を行っています。

 

メイクアップ開発研究所

  • ロレアルの技術と日本発の技術を駆使し、各国の消費者の皮膚の色と性質および嗜好、要望、期待、さらにカラートレンドに合わせたメイクアップ製品を開発しています。
  • ファンデーション、リップ、アイカラー、マスカラなどの処方開発を行っています。
  • 日本、アジアに特有のパウダーファンデーションやアジア人のまつ毛の徹底的な研究から生まれたマスカラなど、日本発の技術を応用し、アジア市場、さらに世界に展開できる製品開発を行っています。

 

スキンケア開発研究所

  • ロレアルの技術と日本発の技術を駆使し、各国の消費者の皮膚の性質および嗜好、要望、期待に合わせたスキンケア製品を開発しています。
  • クレンジングオイル、化粧水、美容液、UVケア製品などの処方開発を行っています。
  • テクスチャーの開発においてロレアルのリサーチ&イノベーションをリードし、日本、アジアに特有の化粧水や乳液の開発すべてを担当しています。
  • ヨーロッパやアメリカで開発された製品のテクスチャーをアジアや日本の消費者の感覚、嗜好に合わせる調整も行っています。

 

評価センター

  • 年間2万人以上の日本人モニターの協力を得て、ロレアルのリサーチ&イノベーションで開発された処方の効果を、実際にヒトの毛髪や皮膚の上でテストしています。
  • ロレアル リサーチ&イノベーションで開発された光学機器を用いた「機器評価」と、人間の感覚を用いた「官能評価」を行っています。
  • また、ロレアルが世界中で行っている毛髪や皮膚の生物学的特徴に関する研究(タイポロジー)にも参加しています。

 

テクニカルサポートグループ

  • ロレアルのリサーチ&イノベーションで開発された製品の品質を担保する部署です。
  • 製品の安定性を確認する化学分析部門や微生物試験部門、製造プロセスの調整を担当する小規模製造部門などがあります。

 

【日本発の技術】

日本のリサーチ&イノベーションは日本の新規な原材料や技術を積極的にロレアルの製品に取り込んでいます。ここではそのうちの2つをご紹介します。

ハイブリッドピグメント
この顔料は、トナー等を製造している戸田工業と共同で開発されたもので、無機顔料を有機顔料でコーティングすることにより、光の反射による鮮やかな発色を実現しました。また、口紅は見た目の色と塗布した際の色が違うという問題が起こりがちでしたが、この顔料はそのような問題も解決しています。これまでにないビビッドな発色の口紅や、肌の透明感を演出するファンデーションに配合され、世界中で販売されています。

 

エアロパウダー
この粉体は、竹本油脂と共同で開発されたもので、茶碗型やラグビーボール型等の形状をしています。
さらさらした軽い感触で、皮脂に強いという特長があり、光を散乱させることにより、肌をきれいに見せる視覚効果もあります。パウダーファンデーションや化粧下地等のメイクアップ製品や、美容液やアイクリーム等のスキンケア製品に配合され、世界中で販売されています。